白衣の起源は紀元前のインドまで遡ります。当時のインドでは医師は清潔であるべきだという考え方があり、白い服を着るようになりました。ですが、西洋医学において白衣が着られるようになったのは19世紀末のことであり、歴史は短いのです。19世紀までは黒のコートを着用していました。公衆衛生への理解が乏しい時代であり、儀礼的な慣習が優先されたために礼服の色である黒を着るようになったのです。しかし、19世紀半ばになると医療技術が急速に発展し始めます。衛生管理が重要だと認められるようになり、清潔感のある白衣を着用することが医療現場で広まっていきました。
看護師の白衣というとワンピース型が主流ですが、近年では実用性やデザインを重視した白衣も増えています。ケーシー型は半袖のセパレートタイプの白衣です。1960年代に放映された医療ドラマの影響で広まっていきました。動きやすさに優れており、シンプルなデザインで性別を問わず着用しやすいのが特徴です。スクラブ型も1990年代にドラマの影響により普及していった白衣です。ごしごし洗うを意味する「scrub」が語源となっており、洗っても傷みにくい耐久性の高さが特徴です。価格も安価で医療現場以外にも介護現場などでも着用されています。
また、白衣は医師や看護師をイメージさせるものとして定着しましたが、白い白衣が患者を緊張させてしまう白衣高血圧症といった問題も出てきました。そのため、近年ではワインカラーや淡い色合いなど様々な色の白衣が着用され始めました。白の白衣でも差し色を入れるなど、デザインに工夫が取り入れられている白衣も増えています。
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